12日3日 峰晴陽平氏の講演要旨

脳卒中は癌、心疾患に次いで死因の第3位を占め、寝たきりの原因としては第1位 の疾患です。脳卒中には、脳血管が詰まる脳梗塞と、脳血管が破れる脳出血がありますが、いずれにおいても脳が損傷されて半身不随や言語障害などが残りま す。治療には長いリハビリが必要で、治療を続けても社会復帰できない方も大勢おられます。このことから現在、脳卒中の「予防」に注目が集まっています。遺 伝子診断を用いる事で脳卒中のなりやすさを判定し、予防に生かそうという試みがなされています。また、遺伝子診断により、個人に合った脳卒中予防薬の種類 や量を選択する事ができるようになってきました。遺伝子によって変わる脳卒中医療の世界についてお話させて頂きます。
前半は脳卒中および遺伝子技術について概説し、後半は具体的な例として、私が2004年から2008年まで京都大学で行ってきた脳動脈瘤ともやもや病の遺伝解析について触れたいと思います。この2つの疾患は後遺症が重いのですが、罹る時期が小児期や働き盛りの30代から50代と皆様にとっても無関心ではいられません。近年多用されるGWAS(genome-wide association study)とは別に、家系を基にした独自の解析により脳動脈瘤発症にTNFRSF13B(TNF receptor superfamily, member 13B)という免疫因子が関与していることがわかってきました。今後は、TNFRSF13Bと脳動脈瘤発症のメカニズムについて基礎研究による解明を進め、その結果を再び臨床に戻す作業が必要です。今後の基礎と臨床の橋渡しのあり方についても、意見を交換させて頂ければ幸いです。

Stroke (brain attack) is one of the leading causes of mortality (death) and morbidity (disability) worldwide. Once you have had symptoms of stroke such as hemiparesis or speech disturbance, it is hard to recover the full function. Thus, prevention seems an attractive option to reduce the burden of stroke. Genetic information is being applied to early diagnosis or tailor-made medicine for the stroke prevention. I would like to talk about genetics of stroke including my topic of interest on intracranial aneurysm and moyamoya disease.

講演者略歴: 2001年京都大学医学部卒業後、同大付属病院にて脳神経外科医として臨床に従事。2008年京都大学大学院医学研究科博士課程卒業。2008年よりUCLA/Cedars-Sinai Medical Centerにて博士研究員。疫学、遺伝統計学、遺伝子治療学を用いて、脳血管障害や脳腫瘍のメカニズム究明と新規治療開発に取り組んでいる。
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