BAS主催UCSFセミナー 5月14日(木)午後7時

今回のセミナーでは、東京大学教授で、内閣府革新的研究開発推進プログラムImPACTのプログラムマネージャーである合田圭介先生と、株式会社ユーグレナ研究員の鈴木秀幸先生にお話をしていただきます。合田先生からは、このプログラムで目指す、セレンディピティの計画的創出のための究極の細胞検索エンジンの開発についてご紹介いただきます。プログラムの一員である鈴木先生からはバイオ燃料の開発についてお話しいただく予定です。
合田先生のImpact プログラムは、150名近くの体制で進められています(http://www.jst.go.jp/impact/serendipity/index.html)。
今回のセミナーには、合田先生、鈴木先生以外にも、プロジェクトリーダーの1人で現在スタンフォードバイオデザインで研修中の中川敦寛先生をはじめ、このプログラムに関わる研究者に参加していただける予定です。ベイエリアと日本の研究者にとって良いネットワーキングの機会にもなると思います。また、合田先生からは、アメリカにいながらもアプライ可能な研究資金についてもお話いただけるそうです。ぜひ、ご参加ください。
準備の都合上、参加希望の方は5月12日までに平野までお申し込みください。

日時:5月14日(木)午後6時30分開場、7時講演開始
場所:UCSF Mission Bay Campus, Genentech Hall, Room N114 (1階)
    600 16th St, San Francisco, CA 94158

演者、所属、演題タイトル:
合田圭介 (Keisuke Goda, PhD)
ImPACT Program, Cabinet Office, Government of Japan/Graduate School of Science, University of Tokyo/School of Engineering, University of California, Los Angeles
「セレンディピティの計画的創出」Turning Serendipity into Planned Happenstance

鈴木秀幸 (Hideyuki Suzuki, PhD)
Euglena Co., Ltd./University of California, San Diego
「ユーグレナ屋外培養の最適化 とバイオジェット燃料」Optimizing Outdoor Cultivation of Euglena gracilis

参加費:$5(軽食を用意します)、学生無料

会場の案内:建物の入り口(扇形の階段の左下)に警備デスクに繋がるインターフォンがあります。入り口を開けてもらい、建物中央にある警備デスクで入館手続きを済ませて下さい。
建物に入る際にPhoto IDの提示を求められますので、運転免許証などの身分を証明できるIDをご持参下さい。

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セレンディピティの計画的創出
Turning Serendipity into Planned Happenstance

合田圭介 (Keisuke Goda)
内閣府革新的研究開発推進プログラムImPACT プログラムマネージャー
東京大学大学院理学系研究科 教授
カリフォルニア大学ロサンゼルス校工学部 兼任
Program Manager, ImPACT Program, Cabinet Office, Government of Japan
Professor, Graduate School of Science, University of Tokyo
Adjunct Faculty Member, School of Engineering, University of California, Los Angeles

「自然科学」は自然現象の法則性を明らかにする学問です。そして、その学問の前提として、研究対象とする現象を再現させることが必須とされてきました。そ のため、これまでの自然科学研究では再現性の高い現象のみを研究対象とし、また、その再現性に基づき応用技術化してきたのです。しかし、歴史が示す通り、 多くの科学的大発見は、偶然の幸運な発見である「セレンディピティ(砂浜から一粒の砂金)」によってもたらされています。私がプログラムマネージャーとして推進している内閣府革新的研究開発推進プログラムImPACTの『セレンディピティの計画的創出』では、人間的な時間制限によりこれまで私たちが見逃してきたこの「科学的セレンディピティ」を「計画可能な出来事」に変えていくことにより、グリーンイノベーション及びライフイノベーションの双方に質的変革を引き起こし、世界をリードする新たな産業の創出を図る画期的な試みを行っています。本講演では、本プログラムが目指す究極的な細胞検索エンジンの開発について紹介します。

略歴: 北海道札幌市出身。2001年にカリフォルニア大学バークレー校理学部物理学科を卒業(首席)。2007年にマサチューセッツ工科大学理学部物理学科で博士課程を修了(理学博士)。カリフォルニア工科大学とカリフォルニア大学ロサンゼルス校を経て、2012年より東京大学大学院理学系研究科化学専攻の教授。2014年より内閣府革新的研究開発推進プログラムImPACTのプログラムマネージャー。先端光技術を基軸とした分野横断型研究において世界のトップランナー。グローバルな環境での研究開発を通じて、理系分野でのグローバルリーダーの育成に力を入れている。2014年にダボス会議として知られる世界経済フォーラムのYoung Global Leaderに選出。同年の雑誌AERAの特集記事「日本を突破する100人」の一人に選出。数々の賞を受賞。

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ユーグレナ屋外培養の最適化 とバイオジェット燃料
Optimizing Outdoor Cultivation of Euglena gracilis

鈴木秀幸 (Hideyuki Suzuki)
株式会社ユーグレナ 研究開発部 研究企画開発課
Researcher, R&D Department, P&D Planning Section, euglena Co., Ltd.
Visiting Scholar, Food & Fuel for the 21st Century, University of California, San Diego

飛行機の燃料であるジェット燃料には、軽油のように軽質な燃料が必要で、その軽油よりもっと軽質な灯油が利用されています。ユーグレナ(和名:ミドリムシ)は、抽出・精製されるオイルが軽質であるため、他の植物や微細藻類に比べてもジェット燃料に適しています。ユーグレナの培養には専用設備を利用するため培養場所が農地である必要がありません。そのため、本来食料にすべきものを燃料にするようなことがなく、食料価格の乱高下を防ぎ、適正価格化に貢献します。ユーグレナを原料としたバイオジェット燃料の製造は、培養、嫌気発酵、回収、乾燥、油脂抽出、油脂精製の各プロセスに分けられます。各プロセスに課題はありますが、上流のプロセスである培養と嫌気発酵の効率向上・低コスト化が最も重要です。本講演では、培養工程と嫌気発酵工程に焦点をあてた要素技術の開発研究について紹介します。

略歴: 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。東京大学総合文化研究科特任研究員を経て、2013年より現職。2015年4月よりUCSDにてvisiting scholar。専門は遺伝子工学を応用した微細藻由来バイオ燃料開発。


<セミナー開催報告>
今回のUCSFセミナーでは、東京大学教授で、内閣府革新的研究開発推進プログラムImPACTのプログラムマネージャーである合田圭介先生と、株式会社ユーグレナ研究員の鈴木秀幸先生にお話をしていただきました。
合田先生からは、日本における高等教育やグローバル化についてのバックグラウンドに始まり、ImPACTという革新的研究プログラムの特徴、さらに、合田先生が牽引されているセレンディピティの計画的創出のための究極の細胞検索エンジンの開発についてまで、幅広く、かつ、興味深いご講演を頂きました。ImPACTは、政府の科学技術・イノベーション政策の司令塔である総合科学技術・ イノベーション会議が、ハイリスク・ハイインパクトな研究開発を促進し、持続的な発展性のあるイノベーションシステムの実現を目指したプログラムということであり、これからの日本の科学を“非連続的に”発展させる可能性を感じました。
また、ImPACTプログラムの一員でもある鈴木先生からは、ミドリムシを研究対象としたバイオベンチャー企業・ユーグレナのユニークな特徴について紹介していただくとともに、ミドリムシを用いたバイオテクノロジー研究についてご講演頂きました。ミドリムシから、食品、化粧品、飼料そして、バイオ燃料の開発、ユーグレナが取り組んでいる社会貢献の話は興味深くまた、 “ミドリムシ”という名前にまつわる葛藤や“ミドリムシクッキー”の裏話には思わず笑ってしまい、ミドリムシからいかに効率的に燃料を産出していくかという今後の研究展望に期待が高まりました。
いつもとは毛色の違うトピックのセミナーに、50人もの方々にご参加いただき、また、フロアからは様々な質疑もあり、非常に活発なセミナーになりました。ご講演いただきました両先生方には感謝いたしますとともに、今後の益々のご活躍をお祈り申し上げます。

(なお、今回はLSJとの共同開催ということで、TOMYさんより日本のお菓子とドリンクをご提供頂きました。この場をお借りしてお礼申しあげます)
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Japanese San Francisco Bay Area Seminar は生物学・医学に関するセミナー開催を中心的な活動として研究者支援を行っている非営利団体です。

 
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