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UC Davisセミナー 7月1日 (月) 午後6時30分

今回のUC Davisセミナーでは、東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻所属の黒沢恒平さんに、ニワトリの細胞 (in vitro) の系を用いたモノクローナル抗体作製と、Fc領域迅速改変技術を使った高付加価値抗体の作製に関するセミナーをして頂きます。昨年、UCSFにて、カイオム・バイオサイエンス主任研究員の瀬尾秀宗さんに同様のセミナーをしていただきましたが、今回はその系にさらに改良がくわえられ、簡単な遺伝子操作と薬剤選抜だけで所望の動物種およびクラス(IgGなど)に変換した抗体を5日以内に獲得することが可能になったそうです。治療薬としても、また生命科学研究試薬としても、欲しい時に特異性の極めて高い抗体がすぐ作成、入手できるという事は、癌や関節リュウマチなどの抗体治療においても極めて重要で早期治療にも役立つとともに、基礎研究においては、これまで、作成しづらかった、分子、細胞部位への抗体probeの作成がより可能になったことを示唆しています。これら最新の知見並びに技術開発にスポットを当てて、お話しいただきます。

日時:7月1日(月曜日)午後6時開場、講演6時30分開始
場所:Plant Reproductive Biology Bldg, セミナー室
建物の入り口には案内係を配置しますが、もし入ることができなければ村田(408-687-4225)まで電話をください。

演者:黒澤恒平
Kohei Kurosawa, PhD (Japan Society for the Promotion of Science Fellow)
Affiliation: Ohta Laboratory, Department of Life Sciences, Graduate School of Arts and Sciences, The University of Tokyo

タイトル:ADLibシステムを用いた迅速なモノクローナル抗体作製と抗体エンジニアリング
Title:A rapid method for generation and engineering a monoclonal antibody with ADLib system

参加費:$5(飲み物、軽食込み)、学生無料

準備の都合上、参加希望の方は前日までに村田までご連絡ください。
【要旨】
 抗体は獲得免疫系の中核を担う分子の一つであり、治療薬、生命科学研究試薬としての価値が非常に高い。また、無数の抗原を特異的に認識するための多様性が、ヒトやマウスでは「V(D)J組換え」、ニワトリやウサギでは相同組換えの一種である「遺伝子変換」によって獲得されることが知られている。
 高効率遺伝子ターゲッティングという特徴から体細胞遺伝学的解析に用いられるニワトリDT40細胞はB細胞由来であるため恒常的にIgM型の抗体を発現している。また、低頻度でるが遺伝子変換による抗体遺伝子の多様化が起こることが知られている。我々はこれまでに、DT40細胞をヒストン脱アセチル化酵素阻害剤トリコスタチンA(TSA)で処理することにより、抗体遺伝子の遺伝子変換を著しく促進できることを明らかにしてきた。さらに、この処理により多様な抗体遺伝子を持つB細胞集団をin vitroで形成することができ、これを利用して短期間でモノクローナル抗体産生細胞を獲得することができるADLibシステムを確立した(Seo et al. Nature Biotech. 2005)。近年、オルタナティブスプライシング機構を利用した一段階ニワトリ-ヒトキメラ抗体の作製にも成功し、抗体のスクリーニングから抗体重鎖Fc領域の改変までを一貫してDT40細胞で行うことができるようになった(Lin et al. Nucleic Acids Res. 2010)。また最近、上記のFc領域の改変技術を大幅に改善することに成功し、簡単な遺伝子操作と薬剤選抜だけで所望の動物種およびクラス(IgGなど)に変換した抗体を5日以内に獲得することが可能となった。
 発表では、ADLibシステムを使ったモノクローナル抗体作製と、Fc領域迅速改変技術を使った高付加価値抗体の作製について述べたいと思う。

黒澤博士のご都合により、6/28/13のDavisでのセミナーとの開催日がとても近かったこともあり、全部で8名の参加者でのセミナーでした。以前UCSFでお話しいただいた、瀬尾博士の系を基に、さらにパワーアップされ、分子生物学的手法を用いる事で、よりhumanに近い形の抗体分子をニワトリ細胞で産製させる新たな系の開発にも成功されており、目覚ましい勢いで、技術が進歩していることを目の当たりにいたしました。また、系の開発に伴う特許の申請や、またこの系をいかに“世”に広めていくかという事に関しても、ご本人の考え方等学ぶことができ、とても有意義であったと思います。瀬尾博士も企業への就職を希望されており、基礎研究と応用研究の両面より、抗体治療や生理活性物質の体内でのモニタリングなどを念頭においた、“さらに迅速に、より特異性の高いモノクローナル抗体を産製させる”系の開発に、さらに邁進なさるとのお話でした。

黒澤博士、ご講演いただきありがとうございました。今後のご活躍を期待しています。

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Japanese San Francisco Bay Area Seminar は生物学・医学に関するセミナー開催を中心的な活動として研究者支援を行っている非営利団体です。

 
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