UCSFセミナー 3月23日(金) 7時半

今回は、幹細胞(stem cell) をテーマとして取り上げ、岡村博士に講演をしていただきます。
 周知のように、stem cellは生命科学の研究で関心が高いのみならず、カルフォルニア州のstem cell研究機関が設立されたように、州/連邦の政策上も益々力が注がれていく分野です。事実、stem cellを絡めた研究分野が、グラント/フェローシップ応募枠の一つとなってきています。知識を深める良い機会ですので、是非、御参加ください。

準備の都合上、参加予定の方は、 内田(uchiday@derm.ucsf.edu)までご連絡願います。

日時:3月23日(金曜日)7時開場 7時30分講演開始
場所:UCSF Parnassus Campus HSW (Health Sciences West) Room 301
名前:岡村健太郎(Kentaro Okamura)
所属:Developmental and Stem Cell Biology Program and Department of Surgery, University of California San Francisco
発表題目:『霊長類(カニクイザル)ES細胞からの肝細胞分化誘導と再生医療への展望』
"Hepatic differentiation from primate ES cells for cell transplantation
therapy"

要旨:
近年、肝細胞移植治療に用いる細胞源として胚性幹(ES)細胞が注目されている。そこで私は、将来的にヒトES細胞の使用を視野に入れ、ヒトES細胞と性質が類似しているカニクイザルES細胞からの肝細胞分化誘導を試み、肝細胞移植のための細胞源として有用であるかを評価した。カニクイザルES細胞から形成した胚様体を接着培養することにより、肝細胞マーカー遺伝子やタンパク質の発現が見られ、さらに薬物代謝酵素であるチトクロームP450 3Aが誘導剤依存的に発現することから、分化誘導した肝細胞が機能的であることが示された。次に、これらのカニクイザルES細胞由来細胞を urokinase-type plasminogen activator (uPA)+/-/SCIDマウスに移植したところ、移植3週間後のマウス肝臓中に、アルブミン(ALB)を発現するES細胞由来肝細胞が観察された。移植肝の染色体を解析したところ、カニクイザルES細胞由来細胞とマウス肝細胞が細胞融合して、機能的な肝細胞としてレシピエント肝臓に存在することが示された。一方、未分化ES細胞を移植したマウス肝臓では、細胞融合は観察されなかったことから、未分化カニクイザルES細胞ではなく分化した細胞とマウス肝細胞が細胞融合することが示唆された。以上より、カニクイザルES細胞から機能的な肝細胞が分化誘導されることが示され、それらの細胞が細胞融合により機能的な肝細胞として肝再生に寄与し、肝細胞移植の細胞源として有用であることが示唆された。これらの知見は、ヒトES細胞を用いた再生医療研究に有用であると考えられる。

参加費: $5(軽食・飲み物込み)
ベイエリアセミナーとは
Japanese San Francisco Bay Area Seminar は生物学・医学に関するセミナー開催を中心的な活動として研究者支援を行っている非営利団体です。

 
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