FC2ブログ

BAS主催 オンライン新春セミナー、4月10日(土曜)10:00~

ベイエリアでShelter-in-placeが始まってから一年が経ち、ようやくCOVID-19の影響も落ち着いてきました。
まだマスクやソーシャルディスタンスは欠かせませんが、皆様が安全に生活できる日が早く来ることを願っております。

さて、恒例のBAS新春セミナーを4月10日(土)にオンラインで開催いたします。
Zoomを用いてオンラインで開催するのにあわせ、全米並びに日本からも参加していただけるよう広く参加者を募っています。

今回の新春セミナーでは、スタンフォード大学医学部教授の西野精治 先生に、『スタンフォード式 最高の睡眠』『スタンフォード式 お金と人材が集まる仕事術』という演題で御講演いただきます。
西野先生は、睡眠生体リズム研究所のDirecctorとして研究を推し進められると同時に、様々な著書で睡眠にまつわる実践的な知識を広められてきました。
研究室のホームページ
講演では睡眠に関する知見に加え、仕事術についてもお話し頂けるそうです。詳しくは下の講演要旨とご略歴を参照ください。

セミナー後にはオンライン懇親会も企画しており、普段会えない人達との情報交換や交流を図っていただけます。パンデミックのさなかに渡米した方には、知り合いを増やす絶好の機会になると思います。ぜひネットワーキングにご活用ください。
皆様のご参加をお待ちしております!!
(なお、セミナー参加用リンクをお送りする都合上、事前登録をお願いいたします)

****************************************
開催日時:
   西海岸時間:4月10日(土曜日)10:00am開始、11:00am 頃より懇親会開催(-12:00pm 頃まで)
    日本時間:4月11日(日曜日) 2:00am開始、 3:00am 頃より懇親会開催(- 4:00am 頃まで)

講演者:西野 精治
    スタンフォード大学医学部 精神科 睡眠生体リズム研究所
     Dr. Seiji Nishino, MD, PhD
     Professor, Psychiatry and Behavioral Sciences,
     Stanford University School of Medicine

演題:スタンフォード式 最高の睡眠
   スタンフォード式 お金と人材が集まる仕事術

場所:Zoom
   (リンクは参加登録者へ前日までにお送りします。当日の朝になってもZoomリンクが送られてこない場合は、BayAreaSeminar[at]gmail.com にメール下さい)

参加費:無料
    *当会の活動をご支援いただくドネーションを募っています。ドネーションいただく場合は、登録内容を記入する際に「BASへのドネーション」をチェックして下さい。後ほど担当者からご連絡させて頂きます。

セミナー参加申込方法:
準備の都合上、4月8日(木)までに下記のリンクより参加登録を行ってください。
https://www.eventbrite.com/e/142755751295

. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
参加のお申し込みを頂くにあたり、以下の4つの事項にご同意下さい。

(1) 講演内容の撮影や録音を行わない
(2) 講演内容を無断で他メディアに掲載しない
(3) セミナー参加用のZoomリンクを参加登録者以外と共有しない
(4) セミナー参加に際してはビデオをONにする。ビデオを利用できない場合は、アイコンに顔写真を利用するなどご本人が分かる形で参加ください

講演者が安心して最新データやconfidentialなデータを発表できる環境づくりの為に、ご理解とご協力をお願いいたします 。
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

# 講演要旨 #
What is “sleep debt” and how do me manage it?
Sleep is essential for life, and we spend 1/3 of our lives sleeping.
If asked about the roles of sleep most people can list a few such as restoration of sleepiness and fatigue. Sleep is well known to be important for hormone and autonomic nerve adjustment, since growth hormone, a fundamental hormone for body metabolism, is released at the first NREM sleep. It is also well-known that sleep is important for memory fixations. More recently, sleep has been recognized strengthens the immune functions and facilitate clearance of waste products in the brain. Memory erasure, another important function of memory consolidation, also occurs during sleep.
Although the public awareness of importance of sleep has increased recently, people living in the modern era stay up late and are sleeping less and less; chronic sleep loss, or “Sleep Debt” cumulated. “Sleep Debt” not only impairs daily performance but also increases the risk for various diseases including metabolic syndrome, hypertension, stoke, ischemic heart disease, psychiatric diseases, cancer, and cognitive disorders.
I will discuss the Stanford Method for Ultimate Sound Sleep, which will hopefully provide you with better sleep and an edge in your performance throughout the day. This technique is based on evidences from Stanford and other research facilities in the world.
当日、興味がある方には、スタンフォード式 お金と人材が集まるで苦労した仕事術についてもお話しようとおもっています。

# 講演者略歴 #
Dr. Seiji Nishino is a professor in the Department of Psychiatry at Stanford University, and the head of the Stanford Sleep and Circadian Neurobiology Lab (SCN lab). He was born in Osaka, Japan, in 1955. In 1987, he joined to the Stanford Center for Sleep Sciences and Medicine at Stanford University. His research focus at the SCN Laboratory is sleep and circadian physiology using various animal models. A portion of the research is carried out using rodent models of narcolepsy and circadian rhythm sleep disorders. The laboratory also carries out pharmacological studies aiming to develop new treatments for these sleep disorders. He has published a book “The Stanford Method for Ultimate Sound Sleep” in Japan in March 2017, and 300,000 copies has been sold. In the book, he introduced the concept of “Sleep Debt” to Japanese readers, and “ Sleep Debt” was selected as one of top 10 most popular words in 2017 in Japan.

【 2019年度 ベイエリアセミナー (BAS) 活動報告 】

COVID-19禍が長く続く大変な年になりました。
例年は合同セミナーの会場で活動報告をしておりますが、今年はWEBにて報告させて頂きます。
本報告は、当会における2019年4月~2020年3月の活動を対象としています。

はじめに
 Japanese San Francisco Bay Area Seminar(以下、略称 “BAS”)は、主にベイエリアに滞在する生命科学系の日本人研究者を対象に、セミナーの開催や研究者同士の交流を広げることを主な目的として活動しているNPO団体です。
  California Corporation Number= C2272492
  TAX-ID= 94-3399375

 現在はUCSF, UC Davis, あるいは企業で研究に携わっている幹事が中心となって活動を推し進めています。BASは20年以上前から規模や運営形態を変えながらも脈々と活動を続けており、上記大学だけでなくStanford, UC Berkeley, LBLなども含めた幅広い交流の場になっております。当会に登録されている約400人の会員の皆さんには、留学生活情報や求人情報、あるいは日本学術振興会など他団体からの案内もお知らせし、情報交換の場としての役割も果たしてきました。
 2019年度の主だった活動を下に紹介させて頂きますが、様々なところより講演者をお招きして、毎年10回以上のセミナーを開催しています。その内容は留学中の方達による各研究についての講演にとどまらず、キャリアアップについての講演、ネットワーキングイベントなど、参加者の皆さんに「次のステップ」を考える絶好の場として活用していただいています。特に春に開催の新春セミナーでは、各分野の第一線で活躍されるファカルティーの方達にホットなトピックについて、そしてアカデミアでのキャリアアップの実際についてお話しいただいており、参加者の皆さんからも好評を得ています。
また、秋には毎年、学会に近いスタイルでベイエリアの研究者が一同に集まって発表する合同セミナーを開催しています。一般参加の皆さんの口頭発表やポスター発表に加えて、PIの方達を招いての招待講演では分野を超えて惹きつけられるトピックをお話しいただいており、50名近い参加者の皆さんには、見識を広げながらネットワーキングを楽しんでいただいています。
 当会の紹介フライヤー
 https://drive.google.com/file/d/1qAIDQLOI33C7IFvawWrtGZPPmceUG-7P/view?usp=sharing

#開催セミナー
 2019年度は、計10のセミナー及びイベントを開催しました。
Table1.jpg

各セミナーの演題及び講演者など詳細は、リンク先からダウンロードしてご覧になれます。
  https://drive.google.com/file/d/1LnXo-Q65aflMU46--FeZKY85Gy0ghmmg/view?usp=sharing

#会員数
 現在、406名の方達に登録頂いており、セミナー案内に加えて留学生活情報や求人情報、あるいは日本学術振興会など他団体からの案内もお知らせしています。
登録ご希望の方は、こちらのフォームにご記入下さい。
 https://forms.gle/iyuYMoLRxDVFpVEg7
登録解除の依頼は、お手数ですが Bayareaseminar[at]gmail.com までメール下さい。

#収支
 Operating Expenses:$4,321.53*
 Income:$5,777.41
 Balance of Fiscal Year 2019:$1,455.88
 Balance Check at Fiscal Year End: $26,158.40
 *, 2020年2月以降COVID-19により複数のセミナーをキャンセルしたため、例年に比べ支出が少なくなりました。

#賛助会員(スポンサー)
 年間サポート
 ・SanBio
 ・TORAY
 スポットサポート
 ・ニプロ株式会社(4イベントについて)

 この場をお借りして、改めてお礼申し上げます。

#グラント
 ・JMSA Community Outreach Program (JCOP) Grant

#結び
 活動の一端を紹介させていただきましたが、BAS はベイエリアに滞在する日本人研究者の科学的好奇心を満たすとともに、研究者同士の交流に大きな役割を果たしてきていると自負いたしております。今後も多くの方達に「話を聞けて良かった」「参加してよかった」と感じていただけるようなセミナーを企画・開催していければと考えております。
今後とも宜しくお願い申し上げます。

BAS合同セミナー (オンライン特別セミナー) 開催のお知らせ

【 BAS合同セミナー (オンライン特別セミナー) 開催のお知らせ 】

12月5日(土)、年に一度のBAS合同セミナーを、今年は「オンライン特別セミナー」として開催いたします!
Zoomを用いてオンラインで開催するのにあわせ、全米並びに日本からも参加していただけるよう広く参加者を募っています。

今回のオンライン特別セミナーでは、MIT Whitehead Institute教授の山下由起子先生による特別講演に加え、三題の一般講演を予定しています。セミナー後にはオンライン懇親会も企画しており、普段会えない人達との情報交換や交流を図っていただけます。パンデミックのさなかに渡米したみなさんはなかなか新しい研究者と知り合う機会が少なかったかもしれません。ぜひネットワーキングにご活用ください。
皆様のご参加をお待ちしております!!
(なお、セミナー参加用リンクをお送りする都合上、事前登録をお願いいたします)

#特別講演について#
MIT Whitehead Institute 教授の山下由起子先生 (Yukiko Yamashita, Professor of Biology)にご講演いただきます。山下先生は、京都大学で生物物理学の博士号取得後、スタンフォード大学博士研究員、ミシガン大学 Principal Investigatorを経て、今年より MIT Whitehead Institute へと研究室を移されました。また、Howard Hughes Medical Institute のInvestigator でもいらっしゃいます。先生は、ショウジョウバエの生殖細胞をモデル系とした非対称分裂の研究において輝かしい研究成果を多数発表され、Genius Grant ともよばれる MacArthur Fellow など数々の賞を受賞されています。
研究室のWEBサイト= https://biology.mit.edu/profile/yukiko-yamashita/

今回の御講演では、これまでの研究成果に加え、アカデミアにおけるキャリアパスについてもお話しいただく予定です。講演要旨は下をご参照下さい。

~ セミナー詳細 ~
【開催日時】
12月5日(土)午前9時50分(PST) 開始 (特別講演のち、昼休憩をはさみ午後4時終了予定)

【内容】
(1) 開会の挨拶 (9:50am)
(2) 特別講演 [午前の部 (10:00am~11:30am)]
   山下 由起子 (Yukiko Yamashita, Professor of Biology, MIT Whitehead Institute)
   『Function of Junk: satellite DNA in cell and developmental biology』

(3) ランチタイム・懇親会-1 (11:30am~12:30pm)

(4) 一般講演 [午後の部 (12:30pm~2:25pm)]
   ・淺井 理恵子 (Rieko Asai, UCSF)
    『指向性細胞分裂が制御する初期原条形成モデルの提唱』

   ・谷川 洋介 (Yosuke Tanigawa, Stanford University)
    『Genetics of 35 blood and urine biomarkers in the UK Biobank』

   ・松崎 潤太郎 (Juntaro Matsuzaki, UCSF)
    『COVID-19重症化を予測するエクソソームマーカー』

(5) 懇親会-2 (2:25pm~4:00pm)
※ 時間は多少変更する可能性があります。

【会場】 Zoom (リンクは参加登録者へ前日までにお送りします)

【参加費】 無料

【一般講演発表者募集とキャリアパスに関する質問募集】
一般講演の発表申し込みとキャリアパスに関する質問の受付は締め切りました。ご応募ありがとうございました。

【セミナー参加申込方法】
準備の都合上、12月02日(水)までに下記のリンクより参加登録を行ってください。
(締め切りました。お申し込みありがとうございました)
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
参加のお申し込みを頂くにあたり、以下の4つの事項にご同意下さい。

(1) 講演内容の撮影や録音を行わない
(2) 講演内容を無断で他メディアに掲載しない
(3) セミナー参加用のZoomリンクを参加登録者以外と共有しない
(4) セミナー参加に際してはビデオをONにする。ビデオを利用できない場合は、アイコンに顔写真を利用するなどご本人が分かる形で参加ください

講演者が安心して最新データやconfidentialなデータを発表できる環境づくりの為に、ご理解とご協力をお願いいたします 。
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .

#特別講演 講演要旨#
" Function of Junk: satellite DNA in cell and developmental biology "
Yukiko Yamashita, Ph.D.
Professor of Biology, MIT Whitehead Institute

Satellite DNA consisting of short tandem repeats with no coding ability has long been considered as genomic junk, despite its ubiquitous presence and abundance (~>50% of the genome). However, our recent studies suggest that satellite DNA is a critical constituent of chromosomes enabling their maintenance, suggesting their essential role in biology. We show that satellite DNA is bound by sequence-specific binding proteins that help cluster chromosomes such that the full complement of chromosomes are encapsulated in a single nucleus. Our study starts revealing the function and biological significance of satellite DNA in cell and developmental biology.

【セミナー開催報告】
COVID-19の影響が長く続くなか、今年はオンライン特別セミナーとして合同セミナーを開催いたしました。
おかげさまで総勢43名(講演者を含む)の方達にご参加いただき、盛況な会となりました。
MIT Whitehead Institute教授の山下先生には、これまでのご研究の着眼点と発見、そして今まさに取り組まれているチャレンジについて分かりやすくお話し頂きました。魅力溢れる内容で、次々に出される質問に時間が足りなくなるほどでした。そして続いてのキャリアーアップセミナーでは、注意すべき点や心構えなどについて一つ一つ丁寧にお話し頂きました。講演後のSpatialChatを使っての懇親会では、実際の会場でのセミナーさながらに、山下先生を囲んで参加者の皆さんに交流を深めて頂くことができました。
そして午後の一般講演では、淺井さん・谷川さん・松崎さんにホットで興味深い研究成果についてお話し頂いて、オンラインを感じさせないほど活発に質疑応答が交わされました。
日本などベイエリア以外の地域から繋がれる参加者もいらして、オンラインならではの合同セミナーとなりました。
この場をお借りして、御講演頂いた皆様、そして参加者の皆様にお礼申し上げます。

セミナーの様子:
001.jpg

002.jpg

003.jpg

004.jpg

005.jpg

006.jpg

007.jpg

008.jpg


これが今年最後のセミナーとなります。
皆さまが健康で素晴らしいホリデーシーズンを過ごされること、そしてCOVID-19が少しでも早く治まることをお祈りいたしております。
来年も当会をよろしくお願い申し上げます。

BAS主催UCSFセミナー(オンライン) 9月11日(金)7pm PDT 〜


【 BAS主催UCSFセミナー(オンライン) 9月11日(金)7pm PDT 〜 】

9月11日(金)開催の第二回オンラインセミナーの参加登録を開始いたします。今回のオンラインセミナーでは、今年3月にUCSF LimラボにJoinされました山田俊理さんにご講演いただきます。

山田さんは、東京大学大学院理学研究科にて学位を取得後、日本学術振興会特別研究員(PD)として研究に従事され、RNA結合タンパク質の機能解析やその応用として抗がん剤耐性獲得機構について研究されてきました。今回は日本でのご研究内容をメインに、Limラボでの研究の展望もご紹介いただく予定です。

今回はBASはじめての試みとして、オンライン懇親会も企画しています。ソーシャルディスタンスを守りながら過ごしているため知り合いがなかなか増えない、という方にもネットワーキングに最適です。どうぞ奮ってご参加ください!

【 セミナー詳細 】
演題 :RNA動態を解析する新技術の開発とその応用
講演者:山田俊理 (Toshimichi Yamada, Ph.D.)
    Postdoctoral Scholar, UCSF Lim lab
日時 :9月11日(金曜日)7 pm PDT (開始) ~ 9 pm PDT (終了)

参加費: 無料
セミナー場所: オンライン(Zoom)
Zoomリンクにつきましては、前日までにメールにてご連絡いたします。
懇親会場所: オンライン(Spatial Chat)
懇親会アドレスにつきましては、当日ご案内します。

Spatial Chatは新興サービスでありブラウザや端末との相性があるため、各自で事前に接続確認を行っていただきますようお願いいたします。下記にテストページを作成しておりますのでどうぞご利用ください。
https://spatial.chat/s/JSFBAS-test-2020 
※ テストページはアクセスが集中した場合、入室できなくなります。その場合は少しお待ちいただいたのちに再度お試しください。

参加登録:
準備の都合上、参加を希望される方は 9月9日(水)までに、次のURLから参加申し込みフォームにご記入下さい。
(締め切りました。お申し込みありがとうございました)

※ 講演者が安心して発表できる環境づくりのため、参加のお申し込みを頂くにあたり次の4つの事項にご同意いただきたいと思います。
(1) 講演内容の撮影や録音を行わない。
(2) 講演内容を無断で他メディアに掲載しない。
(3) セミナー参加用Zoomリンクを参加登録者以外と共有しない。
(4) セミナー参加に際してはビデオをONにする。ビデオを利用できない場合は、アイコンに顔写真を利用するなどご本人が分かる形で参加ください。
ご理解とご協力をお願いいたします。

講演要旨:
演題「RNA動態を解析する新技術の開発とその応用」
UCSF,Dr. Wendell Lim Lab
山田俊理

真核生物ではDNAから転写されたRNAは、その機能に応じて精密な制御(転写後調節)を受けています。例えば、細胞骨格を構成するアクチンのmRNAは細胞の伸長方向に局在することが知られているように、mRNAは細胞内で必要な場所に適時運搬されます。また、mRNAの安定性に目を向けると、転写因子などの制御系因子のmRNAは半減期が1時間未満と短い一方で、house-keeping遺伝子や翻訳に関わるmRNAは半減期が24時間以上と非常に安定しているように、mRNAは機能に応じた安定性を有しています。以上概観したようにRNAの転写後調節は遺伝子発現制御において重要な役割を果たしますが、解析する上で技術的な困難があり、転写に比べて理解が進んでいませんでした。
 本セミナーでは、RNA転写後制御を理解する上で必要な解析技術を2種類概説します。前半では局在・動態解析に必須なイメージング技術を紹介します。我々は内在性のRNAを一分子レベルで可視化する技術を開発し、その技術をテロメアから産生される長鎖non-coding RNAに応用し、新しい機能モデルを提案しました。後半では、次世代シークエンスを用いて、mRNAの安定性を制御するRNA結合タンパク質の機能を解析する手法を解説します。この手法を用いてRNA結合タンパク質がDNA修復に関与する結果を紹介します。さらに、DNA傷害を生じる抗がん剤添加時に、がん細胞はRNA結合タンパク質を通じたmRNAの安定性制御を通じて抗がん剤に対する耐性を獲得することを明らかにしました。このように、mRNA安定性制御はがん細胞の生存にも関わっており、我々の成果はmRNAの安定性も創薬の標的となりうることを示唆しています。
以上は日本での研究ですが、最後にUCSFでの研究計画について簡単に紹介できればと思います。

--- --- --- ---

【セミナー開催報告】
今回のセミナーにはオンラインで27人の方々にご参加頂きました。講演では、PUMILIOを利用して目的のRNAをライブで可視化する方法や、RNA結合タンパク質PUM1により制御される下流メカニズムについての興味深い話をしていただきました。
講演後には、初めての試みとしてSpatial Chatを用いたオンライン懇親会を開催し、参加者の皆さんにオンラインでの交流を楽しんで頂くことが出来ました。日本から参加して下さる方もいて、オンラインで開催することで新たなネットワーク形成につながる可能性を感じました。
COVID-19で落ち着かない状況が続くなか、ご講演下さった山田さんに改めてお礼申し上げます。

Speaker1.jpg

BAS主催UCSFセミナー 8月1日(土)20:00~ (オンライン)


【BAS主催UCSFセミナー 8月1日(土)20:00~】

COVID-19の感染拡大を抑止するため、しばらくはソーシャルディスタンスを守りながら過ごす日々が続きそうです。状況が落ち着くまでの間、BASではオンラインスタイルのセミナーを開催していくことにいたしました。
その第1回目となる8月1日(土曜日)のセミナーでは、Second Genome, Inc.の岩井 祥子さんに『腸内フローラからの創薬の試み ~ Drug discovery from gut microbiome』という演題で御講演いただきます。

岩井さんは東京大学で学位を取得された後、Michigan State UniversityとUCSFでのポスドクを経て、Second Genome Inc.に入社されました。現在は同社のDirectorとして御活躍されています。今回のセミナーでは、様々な疾患に対する腸内フローラの応用例や今後の課題についてお話し頂く予定です。
どうぞ奮ってご参加下さい!

【 セミナー詳細 】
演題 :腸内フローラからの創薬の試み ~ Drug discovery from gut microbiome
講演者:岩井 祥子 (Shoko Iwai, Ph.D.)
    Second Genome, Inc.
日時 :8月 1日(土曜日)8pm ~ 9pm, PDT
参加費:無料
場所 :Zoom(お申し込み頂いた方には、前日までにメールでZoomリンクをお送りします)

準備の都合上、参加を希望される方は 7月 30日までに次のURLから参加申し込みフォームにご記入下さい。
URL= https://forms.gle/iNaEH5YTdR2gAe698

※ 講演者が安心して発表できる環境づくりのため、参加のお申し込みを頂くにあたり次の4つの事項にご同意いただきたいと思います。
(1) 講演内容の撮影や録音を行わない。
(2) 講演内容を無断で他メディアに掲載しない。
(3) セミナー参加用Zoomリンクを参加登録者以外と共有しない。
(4) セミナー参加に際してはビデオをONにする。ビデオを利用できない場合は、アイコンに顔写真を利用するなどご本人が分かる形で参加ください。
ご理解とご協力をお願いいたします。

セミナーに関して何かご不明な点がありましたら、代表アドレスまでお問い合わせ下さい。


【 講演要旨 】
腸内フローラからの創薬の試み
岩井 祥子
Second Genome, Inc.

腸内フローラはヒトの免疫系、神経系、代謝系、循環器系など様々な疾患に関与していることが示唆されています。Second Genome社では、その腸内フローラをバイオインフォマティクスを用いて解析することにより微生物由来のタンパク質や代謝産物を特定し、その薬効性を確認することにより創薬を行なっています。具体的な手順としては、まず大学や製薬企業との共同研究及び査読文献から得られたデータの整理、データベースの構築を行います。次に、標準化された微生物叢解析及び、メタ解析を用いた複数のデータ間に一致する微生物の特徴の特定をし、さらにそれらの特徴から微生物由来のタンパクまたは代謝産物の推定、そして候補となる物質の特定を行います。特定された物質は、従来の薬の開発と同様にin vitro、in vivo試験を行い、その薬効性を確認します。これまでに、潰瘍性腸炎、免疫腫瘍、自閉症などの腸内フローラにこの手法を適用してきました。これらの応用例をいくつかご紹介し、腸内フローラ由来の薬の開発の今後の課題などをお話しできればと思います。


Drug discovery from gut microbiome
Shoko Iwai
Second Genome, Inc.

Associations between gut microbiome and many diseases including immune-, neurological-, metabolic- and cardiac- diseases have been reported. At Second Genome, we analyze gut microbiome using bioinformatics tools to identify bioactive bacterial proteins and metabolites, and test their efficacy as therapeutics. In brief, we first organize and curate data from academic and/or pharmatheutical collaborations and public studies, and store them in our proprietary database. Then, we process the data using our standardized pipeline, and run meta-analysis to identify concordant microbial features across datasets. Those identified candidates are tested in in vitro and in vivo assays similar to the conventional drug discovery approach. To date, we have applied this platform to microbiome data in multiple disease areas including inflammatory bowel disease, immuno-oncology and autism spectrum disorder. I would like to share some of those applications and results, and challenges in drug discovery from gut microbiome.
ベイエリアセミナーとは
Japanese San Francisco Bay Area Seminar (略称: BAS)は、生物学・医学に関するセミナー開催を中心的な活動として研究者支援を行っている非営利団体です。

 
賛助会員一覧
こちらの企業の皆さまに活動をご支援いただいています。
(アルファベット順)
 
メーリングリスト登録
登録して頂きますと、当会のセミナーやイベント情報などをメールでご案内いたします。
 
カテゴリ
 
リンク
 
最新記事
 
検索フォーム
 
RSSリンクの表示
 
QRコード
QRコード